子どもたちが考える「空気」の正体
「これから6月の実験を始めます。よろしくお願いします!」
「よろしくお願いしまーす!」
そんな元気いっぱいの挨拶から始まった、6月の理科実験教室。今回の1・2年生のテーマは「空気の実験」です。
実験のスタートにあたり、先生から「空気って何ですか?」という質問が投げかけられました。子どもたちの頭に浮かんだイメージは、どれも個性的で、かつ本質を突いたものばかりです。
- 「息できるもの、見えない」
- 「宇宙にはない。地球だけにある!」
- 「空気は風の仲間」
「空気って重いの?軽いの?」という問いには、「めっちゃ軽い!」「でかすぎて持ててないだけ!」という声も。さらに、「上に手を動かした瞬間は空気がなくなるけど、すぐに元に戻るんだよ」と、大人が驚くような科学的な視点を教えてくれる子もいました。
実験シートの四角いスペースに、自分の言葉で「風のなかま」「見えない」と一生懸命に書き込んでいきます。
傘袋で空気を捕まえてみたら
言葉で考えた後は、いよいよ体を使った実験です。
穴の開いていないビニール袋を渡され、「この袋を使って空気を捕まえられる?」と聞かれると、子どもたちの目は一気に輝きます。
袋をぶんぶんと振り回して口をキュッと絞ると、風船のようにパンパンに膨らみます。「捕まえた!」と大喜び。次に穴の開いた袋で試すと「全然捕まえられへん、出てくる!」と大騒ぎです。
最後に登場したのは、細長い袋。
「お店の前にあるやつだ!濡れた傘を入れる袋!」とすぐに気づいた子どもたちに、先生が「口をピタッとくっつけないで、少し離して息を吹いてごらん」とコツを教えます。せーので息を吹き込むと、一瞬で長い袋に空気が満ちました。
空気がたっぷり入った袋を指で押すと「押し返される!戻る!」、空気が少ししか入っていない袋は「ユルユルでつぶれたまんま」。手触りを通して、空気の力強さを実感していました。
集中して作った「風船カー」
後半はお待ちかねの工作タイム。空気の力で走る「風船カー」作りに挑戦です。
型紙をハサミで切り抜くところから始まります。「右手用のハサミ、どうぞ」と渡され、慎重に外側をぐるりと切り進めます。ちょっぴり破れてしまったところは、先生がセロハンテープでそっと補修。
ストローの蛇腹をグイーンと伸ばしてカックンと曲げ、好きな色の風船(黄色と紫)を先端にテープで固定します。車体の裏側には両面テープでストローを貼り付け、そこに竹串を通し、タイヤとなる丸い発泡スチロールのボールをブスッと刺していきます。
「これ、大工さんやってるみたい!」
ストローが潰れないように、風船の向きが逆にならないように、真剣な表情でパーツを組み立てていきました。
膨らませるほど、遠くまで!
ついに完成した風船カーを床に置きます。
ストローから息を吹き込んで風船を大きく膨らませ、指で出口を押さえてセット完了。
「3、2、1、ゴー!」
指を離した瞬間、ストローの先から空気がブシューッと勢いよく吹き出し、車が床を滑るように走り出しました。壁にぶつかりながらも、何度も繰り返し走らせます。
「たくさん膨らませたときと、ちょっとしか膨らませなかったとき、何が違った?」という先生の問いかけに、子どもたちは身をもって答えを知っていました。たくさん膨らませるほど空気のパワーが溜まって、遠くまで走るのです。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、「今日の実験はこれでおしまいです」と告げられると、「えー、嫌だ!」と名残惜しそうな声が上がりました。
今日作った風船カーはお土産です。カバンに大切にしまいながら、先生からの「来週はみんなが待っていた『空気砲』の実験だよ!」という言葉に、早くも次の講座が待ちきれない様子の子どもたちでした。