長期休みの特別イベント、「ウニランプを作ろう!」の様子をご紹介します。本物のウニの殻を使ったランプづくりを通して、工作だけでなく、海の生き物の神秘と環境についても学びました。
観察から発見へ ウニの体の秘密を探る
工作をはじめる前に、まずは素材となる「ウニ」についてじっくり観察しました。今回使用したのは、太くて短いトゲが特徴の「シラヒゲウニ」です。子どもたちは、トゲを取り除いた後の殻にある、トゲが付いていた丸い突起(トゲイボ)や、足(管足)が出てくる小さな穴(コウツイ)をルーペで確認。「ウニの殻ってよく見ると、模様が5つずつ並んでいて五角形みたい!」という発見もありました。また、動画でウニが管足を使って岩に吸い付くように移動する様子を見たり、トゲを自由に固めたり動かしたりできる「キャッチ結合組織」という不思議な組織について学んだり、ウニの驚きの生態を知ることで、ウニの殻を使った工作への期待もいっそう膨らみます。
集中と発想の工作タイム 世界に一つのランプ作り
いよいよメインの工作です。今回は「本物のウニの殻」を扱うこともあり、みんな慎重に、そして熱心に作業に取り組んでいました。最初の難関は、ウニの殻の底にLEDライトを取り付ける精密な作業です。殻は非常に繊細で壊れやすいため、接着剤を慎重に塗りながら、みんな全神経を指先に集中させていました。無事に固定できたら、次は頂点の穴にビー玉を配置します。直線的だったLEDの光が、ビー玉を通すことで柔らかく拡散し、ウニの殻全体を幻想的に浮かび上がらせます。仕上げには、粘土で安定感のある土台を作り、その周りを色とりどりの貝殻やビーズで装飾しました。「海の中を再現したい」「宝石箱みたいにしたい」と、一人一人がテーマを持って取り組みました。作業中にうっかり殻が割れてしまった子もいましたが、その子は落ち込んだりすることなく、「割れた部分からもっと光が漏れるようにしよう!」というアイデアを思いつき、そこを活かしたワイルドでかっこいいデザインに仕上げました。子どもたちの柔軟な創造力は素晴らしいですね。
待ち時間はウニクイズで大盛り上がり
接着剤が完全に乾くのを待つ間、学んだ知識を定着させる「ウニクイズ」大会を開催しました。
「ウニはどうやって成長する?」
「トゲは抜けたらまた生えてくる?(答え:生えてくる!)」
「ウニに心臓や脳みそはある?(答え:どちらもない!)」
といった、大人でも悩むような難問が続出。子どもたちはこれまでの観察を思い出しながら元気に挙手し、多くの子が正解を導き出していました。世界に約900種、日本には約160種のウニがいることや、天敵はラッコやタコであることなど、たくさんの豆知識を吸収しました。
環境を考える 磯焼けと海の未来
さらに、ウニの不思議な成長過程(宇宙人のような「プルテウス幼生」からの変態)や、現代の海が抱える課題についても考えました。 ウニが増えすぎて海藻を食べ尽くしてしまう「磯焼け」の問題を知り、痩せたウニにキャベツを与えて育てる取り組みなどを学習。「どうしたら海の砂漠化を防げるかな?」というでんちゃん先生の問いかけに、真剣な表情で考えを巡らせる子どもたちの姿が印象的でした。
ついに点灯!!
すべての工程を終え、いよいよ点灯式です。完成したランプに明かりを灯すと、ウニの殻の細かな穴から繊細な光が溢れ出しました。 「わあ、きれい!」「お部屋に飾りたい!」と、出来上がった作品を前に、子どもたちはとても嬉しそうでした。
今回のイベントは、単なる工作に留まらず、実際に触れ、観察し、クイズで考え、環境への理解を深めるという、とても密度の濃い時間となりました。この体験を通して、子どもたちが海の生き物や科学の面白さにさらに興味を持ってくれたら嬉しいです。